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2023.9.6 「2023えなローカル起業カレッジ」第2回開催レポート

2023年8月19日(土)、「2023えなローカル起業カレッジ」第2回が開講されました。

第2回の講師は、中野方のお隣・恵那市笠置(かさぎ)町で泊まれる古本屋「庭文庫」をご夫婦で営む百瀬実希さん。「”想像”をカタチにする」をテーマにお話しいただきました。

昨年の第1期に引き続き、午前の部は中野方のことを知ってもらう機会として、町内の方々にレクチャーをお願いしています。今回は、地域福祉を担うNPO法人「まめに暮らそまい会」(まめくら)理事長の浅野章さんからお話を伺いました。

今回も、中野方に移住3年目の運営スタッフ・中畑がお届けします。それでは、第2回の開催レポートをどうぞ!

 

地域の福祉は、自分たちで。「まめくら」の取り組み

 

午前の部は、町内の「ふれあいセンター まめの木」で行われました。かつては保育園だった建物で、現在はまめくらが福祉と学びの場として活用している施設です。

まめくらでは、レクリエーションを行う「まめくら教室」や家事サポート、お弁当宅配などの高齢者支援、町内での移動・外出をサポートする「おきもり」、学童クラブといった活動を行っています。町内の個人・団体会員による会費が主な活動資金となり、人材面でも町内在住のボランティアが数多く活躍しています。

現在理事長を務める浅野さんは、10年ほど前に夫婦で名古屋から移住してきました。中学教員として多忙な日々を送り、移住後も数年は非常勤講師として週4回名古屋まで通う生活を続けていましたが、退職後は中野方の豊かな自然の中でのんびり過ごそうと考えていました。

ですが、移住後まもなく中野方の移住定住推進団体「おんさいなかのほう」に誘われメンバー入り。その後も次々にさまざまな役目がもたらされ、今に至ります。「おんさい」に入らなければ今の自分はなかったと話す浅野さん。想定外の忙しい日々だけれど、やりがいがあると言います。「昔は人生70半ばくらいまでかなって思ってたけど、これはひょっとして長生きするんじゃないかな?と今は思っています。力がどんどん湧いてくるんです」と笑顔で話す姿が印象的でした。

 

築100年超の古民家「泊まれる古本屋」への道のり

午後はそれぞれ車で10分ほど移動し、講師の百瀬さん夫婦が営む「庭文庫」へ。高台にある庭文庫から笠置峡を眺める人、「来てみたかった!」と喜ぶ人、並ぶ本に吸い寄せられる人…と、受講生の方々は到着早々から庭文庫を楽しんでいました。

百瀬実希さんが恵那にやってきたのは2016年。一足先に恵那にUターンしていた雄太さんと暮らし始め、ほどなく結婚。地域おこし協力隊員として働きつつ、古本屋の開業準備をスタートします。夢を後押ししてくれる多くの人々、現在のお店となっている物件など、たくさんの出会いが今の庭文庫に繋がっています。

2020年には、泊まれる古本屋&出版を目指しクラウドファンディングに挑戦。目標金額を大幅に上回る支援を集めましたが、クラファン終了直後にコロナ禍が。出産も重なり、宿の開業は大幅に遅れることになりました。支援者の方々に待っていただいていたこの3年間が本当に辛かったと実希さんは話しますが、多くの方々が「泊まれる古本屋」が生まれるのを気長に、楽しみに待ってくれていました。そして今年3月、待望の宿がオープンしたのです。

 

「田舎で場所を持つ」ということ

「古本屋がやりたい」という想いを持ち続け、そこからたくさんの繋がりが生まれていく様子が印象的だった実希さんのお話。「本がなくては生きていけない」自分たちのような人が暮らしやすい場所を、というシンプルな願いが、静かに広がっていく様を追体験しているようでした。

一方で、自分たちでできることを無理せずコツコツと続けていくこと、田舎で場所を持つ上での勘どころのようなものも確かに必要です。実希さんがお話しくださった中から、これらの点についていくつかご紹介します。

 

・SNS

・Webサイト開設と更新

・プレスリリース→メディアに取り上げられるきっかけに

・「誰が」やっているのかをはっきり見せる

・固定費をできる限り抑える

・都市部との繋がりを持つ

・地域の人が大切にしていることを一緒に大切にする

・もらえるものはもらってみる

・「こんなのが欲しい」と周りに話してみる

 

そして何より「自分が大事にしていることを、手放さない」こと。

お店を開きたい、何らかの場所を持ちたいという人だけでなく、すでに田舎で暮らす私たちにもたくさんの示唆があったお話でした。

自分が大切にしていること、なんだろう。もしかしたらちょっと忘れてるかも。
…立ち止まって見つめ直したくなりました。

庭文庫Web:http://niwabunko.com/

 

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第3回は11月12日(日)に開催予定です。前半は、農事組合法人アグリアシスト中野方代表の鈴村節生さんによるレクチャー。後半は、隣の中津川市でヒット商品「大辛ファイヤー®」を生み出し、お弁当販売や料理教室などを手がける「もりのいえ」の森本正則さんを講師にお招きしています。

単発受講・3回目からの連続受講も大歓迎です♪

興味を持っていただけたら、ぜひ以下のリンクから詳細をご覧ください。リンクからお申し込みも可能。お待ちしています!

“欲しい未来は自分でつくる!” なかのほうローカル起業カレッジ 第2期生募集中